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【保存版】地盤改良写真の完全マニュアル|工程別に押さえる撮影・管理ポイント完全ガイド

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地盤改良工事の写真管理で、「検査直前に写真が足りないと気づく」「黒板の記載ミスで撮り直しになる」「どの工程まで撮ればいいのか曖昧」といったポイントに悩んだ経験はないでしょうか。

地盤改良は地中に隠れる工事であるため、写真が唯一の証明になります。撮り直しが効かないため、正しい写真管理のポイントを押さえる必要があります。

そこでこの記事では、地盤改良写真の撮影方法・管理方法・検査対応までを体系的に解説します。写真撮影に不安がある方や、管理の手間・ミスを減らしたい方はぜひ参考にしてみてください。

なぜ地盤改良写真の管理が重要なのか?

地盤改良工事は、施工後に改良体が地中へ埋まり、目視で確認できなくなります。そのため、施工状況を証明できる「写真」が検査の重要な記録です。

写真の品質や管理が不十分だった場合、検査で「施工内容が確認できない」と指摘されたり、不同沈下などのトラブル時に説明根拠を示せなかったりするせいで、次のトラブルに発展します。

  • 第三者検査で是正指示や再施工を求められる
  • 瑕疵保険の承認が遅れる・下りない
  • 不同沈下発生時に施工不良を疑われる
  • 施主からのクレーム対応が長期化する
  • 社内で責任の所在が曖昧になる

特に深刻なのが再施工リスクです。改良体の撤去や再施工には多額のコストと工期延長が伴い、公共工事では評定点にも影響します。写真管理の不備が、経営リスクへ直結するケースもあります。

実際、国土交通省の「写真管理基準(案)」でも、施工写真は品質管理資料として明確に位置付けられています。そのため、地盤改良工事では、撮影することはもちろん整理・保存・検索できる状態で管理することが重要です。

地盤改良写真を撮る前に知っておくべき基礎知識

地盤改良工事の写真管理を適切に行うためには、まず各工法の施工手順を最低限理解しておく必要があります。工法ごとに「何を証明すべきか」が異なるため、ここでは代表的な4工法について、写真撮影・管理に必要なポイントを整理します。

工法

何を証明する写真か

特に重要な管理ポイント

表層改良

改良厚さ・施工範囲

改良深さの黒板明記

柱状改良

本数・深度・支持層到達

位置図と紐付け管理

砕石工法

柱径・施工本数

材料種別の統一表示

小口径鋼管杭

杭長・支持層到達

杭番号ごとの整理

表層改良工法

表層改良工法は、軟弱な地盤の表層を掘削し、セメント系固化材を混合・撹拌して地盤を一体化させる工法です。主に浅い軟弱層に適用され、転圧して所定の強度を確保します。

写真撮影では、掘削深さや固化材投入状況、撹拌状況、転圧状況が確認できる全景と近景の両方を押さえる必要があります。

また写真管理では、施工範囲と改良厚さがわかるよう工程順に整理し、黒板へ改良深さを明記して検索性を確保することが重要です。

柱状改良工法

柱状改良工法は、専用機で地盤を掘削しながらセメントスラリーを注入・撹拌し、円柱状の改良体を地中に形成する工法です。支持層まで改良体を造成するため、本数や深度の管理が重要になります。

写真撮影では、施工位置と通り芯の関係、改良深度表示、施工本数が確認できる状況を記録します。特に、柱状改良の目的である「支持層まで到達」していることを証明するために、改良深度表示を必ず撮影します。

また写真管理では、改良位置図と紐づけて整理し、本数や深度ごとにフォルダを分類することで、後からの説明が容易になります。

砕石工法

砕石工法は、地盤を掘削した後に砕石を投入し締固めることで柱状体を形成し、排水性と支持力を高める工法です。セメントを使用しないため環境負荷を抑えやすいのが特徴です。

写真撮影では、砕石投入状況や締固め工程、柱径確認、施工本数が分かる記録を残します。

また写真管理では、砕石種別や柱径を黒板に統一表示し、工程ごとに時系列で整理することで検査対応がスムーズになります。

小口径鋼管杭工法

小口径鋼管杭工法は、鋼管杭を圧入または回転貫入して支持層へ到達させ、建物荷重を確実に伝達する工法です。深い支持層が必要な場合に用いられます。

写真撮影では、杭長表示や貫入状況、支持層到達確認、杭頭処理状況を記録します。

また写真管理では、杭番号ごとに写真を整理し、杭長や施工日が検索できる命名規則を統一することがトラブル防止につながります。

地盤改良写真は何を撮る?【工程別チェックリスト】

地盤改良工事の写真管理では、工程ごとに「証明すべき内容」を明確にして撮影することが重要です。検査や瑕疵保険の確認、トラブル発生時の説明資料として役立つ写真を工程順に整理します。

工程

何を撮るか

それで説明できること

着工前

敷地全景・既存状況

着工前状態の証明

材料搬入

材料名・規格表示

設計どおりの材料使用

機械設置

改良機の配置状況

計画どおりの施工準備

施工中

改良作業・深度表示

設計条件どおりの施工

出来形

本数・杭長・厚さ

設計値充足の証明

完了

施工後全景

適正な工事完了

着工前の写真

施工前の地盤状況、敷地全景、既存構造物や隣地境界を撮影します。着工前の状態を記録することで、施工後の変化や影響の有無を客観的に説明できます。

材料搬入の写真

固化材や砕石、鋼管杭などの搬入状況と製品名・規格表示を撮影します。設計仕様どおりの材料を使用していることを証明できます。

施工機械設置の状況

改良機や圧入機の設置状況、施工位置との関係を撮影します。適切な機械配置と施工計画どおりの着手であることを説明できます。

施工中の写真(最重要)

掘削・撹拌・注入・圧入など改良作業の実施状況と深度表示を撮影します。設計条件どおりに施工していることを直接証明できます。

なお、特に重要なのが施工中の写真です。地中に隠れる改良体の施工状況を直接証明できるため、確実に撮影しましょう。

出来形確認の写真

改良位置、柱径、杭長、改良厚さなどの出来形寸法を撮影します。設計値を満たしていることを数値で説明できます。

完了時の写真

施工後の全景や整地状況を撮影します。工事範囲が適正に完了し、周辺へ影響がないことを確認できます。

黒板(工事写真用ボード)に書くべき情報

地盤改良工事の写真は、黒板(工事写真用ボード)の記載内容がそのまま品質管理の情報になります。

実際、国土交通省の「写真管理基準(案)」でも、写真撮影時に必要事項を記載した小黒板を被写体とともに写し込むことが求められています。黒板が不十分であれば、写真があっても証拠として成立しません。

以下は黒板に記載すべき情報の例です。

記載項目

内容例

説明できること

工事名

○○新築工事

現場特定

工種等

柱状改良工

施工内容の明確化

測点(位置)

通り芯(A-3)

施工位置の特定

設計寸法

GL-2.5m

設計条件の提示

実測寸法

GL-2.55m

出来形確認

略図

改良位置図や簡略図

図面との照合

小黒板の文字が読みにくい場合は、「デジタル写真管理情報基準(令和5年3月)」にもとづき、写真管理情報(施工管理値)へ必要事項を入力し整理することが求められます。

また、近年はタブレットや専用アプリによる「電子小黒板」の利用も増えています。ただし、使用する際には、次の条件を満たす必要があります。

  • 発注者または監督職員の承諾を得ていること
  • デジタル写真管理情報基準に適合していること
  • 改ざん防止措置が講じられていること

特に公共工事では、承諾を得ずに電子小黒板を使用した場合、検査で認められない可能性があります。事前確認を徹底することが重要です。

地盤改良写真の撮影・管理の注意点【検査の指摘ポイント】

地盤改良工事の写真は「ただ写真に収める」だけでは通用しません。検査では、写真の有無ではなく「説明できる状態かどうか」が確認されるため、撮り方やアングルなどにも注意が必要です。

参考として以下に、現場でミスしやすい写真撮影時の注意点を整理しました。

よくある指摘

なぜ問題か

対応策

黒板の文字が読めない

施工条件を証明できない

黒板は被写体近くで鮮明に撮影

全景のみで接写がない

寸法や施工状況が不明確

全景+近景を必ずセットで撮影

深度表示が写っていない

設計条件の証明不可

深度計・表示盤を必ず写す

位置関係が不明

測点との照合不可

通り芯・位置図と併せて撮影

同一アングルばかり

変化が説明できない

工程ごとに撮影角度を変える

また、写真撮影後の管理についても注意点があります(以下参照)。

  • フォルダ分類があいまいだと、必要な写真をすぐ提示できない
  • ファイル名が連番のみだと、内容や工程を説明できない
  • 写真と図面が紐づいていないと、施工位置を証明できない
  • 設計値と実測値を整理していないと、出来形確認が通らない
  • バックアップを取っていないと、証拠そのものを失う

このように、撮影と管理をセットで整えることが、再施工や是正指示を防ぐ最大の対策です。検査前に慌てて写真を探す状況をなくすためにも、日々の管理ルールを徹底しましょう。

地盤改良写真を効率的に管理する方法

地盤改良工事の写真撮影や管理に悩んでいるなら、まずは次の方法で効率化しましょう。

  • 工程別・工法別にフォルダ構成を固定する
  • 「工程_測点_日付」でファイル名を統一する
  • 図面番号と写真番号を一致させる
  • 黒板情報と出来形台帳を必ず紐づける
  • クラウド+外部媒体で二重バックアップする

地盤改良は施工後に地中へ隠れる工事です。写真を「撮る」だけでなく、整理してすぐに説明できる状態にすることが重要です。まずは命名ルールとフォルダ設計を見直すことから始めてください。

写真管理アプリを使うメリット

もし手作業での撮影・整理に限界を感じているなら、写真管理アプリの導入を検討しましょう。スマートフォンに導入して利用できるアプリがあれば、撮影と管理を次のように効率化できます。

  • 電子小黒板情報が自動反映される
  • 撮影と同時に写真台帳が作成される
  • 測点や工程ごとに即検索できる
  • オフラインでも撮影可能
  • クラウドでリアルタイム共有できる

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まとめ|地盤改良写真は「証拠」である

地盤改良工事は、施工後に改良体が地中へ隠れるため、やり直しができない工事です。そのため、施工が適正だったことを証明できるのは写真しかありません。

しかし、ただ撮るだけでは証拠にはならず、測点や設計値と紐づけて整理されてはじめて説明できる資料になります。写真管理は作業ではなく、会社の信頼を守る仕組みづくりです。今日から管理方法を見直しましょう。

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